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ママチャリ前輪・後輪ブレーキ調整|自転車は家庭で簡単お手入れ

ママチャリののブレーキは自分で簡単調整 自転車のすすめ
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ある有名な曲に「長い下り坂をブレーキいっぱい握りしめてゆっくり下っていく」という描写があるが、ブレーキいっぱい握りしめたら止まってほしい。
実際にブレーキレバーがハンドルにつくほど握らないとブレーキが利かないっていう状態で自転車に乗っている人もいるが、これはブレーキワイヤーが伸びてしまっているか、ブレーキパッドが摩耗している状態で整備不良です。
自転車は走ることより、止まることが重要です。できる範囲は自分で調整をしていきましょう。

ママチャリのブレーキの種類

フロント(前)ブレーキ

一般的なママチャリ・シティーサイクルの前ブレーキには「キャリバーブレーキ」が使われています。
ブレーキレバーを握ることでブレーキワイヤーを引っ張り、両側からブレーキシュー(ゴムの部分)で前輪のリムを挟み込んで止まるブレーキです。

リア(後ろ)ブレーキ

一般的なママチャリ・シティーサイクルの後ろブレーキには「バンドブレーキ」が使われています。
ブレーキレバーを握ることでブレーキワイヤーを引っ張り、後輪の軸のドラムにバンドを包み込むように押し付けて止まるブレーキです。

ブレーキを調整してみよう

ママチャリには前後で違う型のブレーキが採用されていますが、ブレーキレバーを握ってブレーキワイヤーを引っ張ってブレーキをかけるといった動作は同じです。
「ブレーキが効かない」「効きが悪い」ときの原因は、「ブレーキワイヤーが伸びている」か「ブレーキシューがすり減っている(フロントブレーキ)」ことが考えられます。

道具をそろえよう

ブレーキ調整で必要な工具は

  • 10ミリのスパナ

フロント(前)ブレーキを調整してみよう

フロント(前)ブレーキの調整項目は以下のとおり

  1. ブレーキの片効きの調整
  2. ブレーキワイヤーの調整
    (アジャスターで調整)
  3. ブレーキワイヤーの調整
    (ワイヤーを外して張り直す)

ブレーキの片効きの調整

ブレーキレバーを握ったとき、左右どちらかのブレーキシューがタイヤのリムに先にあたってしまう状態をブレーキの片効きといいます。
ブレーキシューが左右均等にあたっていないとブレーキの効きがあまくなったり、片方のブレーキシューだけがすり減ったりします。
ママチャリのフロントブレーキはフロントフォークにボルトで固定されていますので、ボルトをゆるめたあと、左右を調整して締めなおします。

  1. フロントブレーキを固定しているフロントフォークの裏側(サドルがある方)のをナットを、10mmのスパナでゆるめます。
    ナットをスパナではさんで反時計回りに90度くらいまわし、ブレーキがぐらぐらと緩んで動くのを確認します。緩んでいなければ、もう少しナットをゆるめます。
  2. フロントブレーキレバーを何度か握った後、しっかり握ります。
  3. フロントブレーキレバーをしっかり握った状態で、1.で緩めたボルトを時計回りにしっかり締め付けます。
  4. フロントブレーキレバーを何度か握って、ブレーキシューがタイヤのリムに均等にあたっているか、目視で確認します。

ブレーキワイヤーの調整(アジャスターで調整)

フロントブレーキレバーからブレーキワイヤーをたどっていくと、ブレーキとの接続部にブレーキワイヤーの長さを調整する調整アダプタ、調整アダプタが動かないように固定するロックナットがあります。

  1. ブレーキワイヤーの調整アダプタを固定しているロックナットを、10mmのスパナでゆるめます。
    ロックナットをスパナではさんで反時計回りに回します。
  2. 調整アダプタを回してブレーキワイヤーの張り(長さ)を調整します。
    ■調整アダプタを時計回りに回す
    :調整アダプタがブレーキ側に動きブレーキ側に動き、ブレーキワイヤーが緩んでブレーキレバーの握り幅が大きくなります。
    ■調整アダプタを反時計回りに回す
    :調整アダプタがブレーキから離れていき、ブレーキワイヤーが張ってブレーキの握り幅が小さくなります。
    ※『ブレーキが効きにくい』ときは、調整アダプタを『反時計回り』に回しましょう。
  3. ブレーキの効きを確認します。
    ブレーキレバーを握ってブレーキの効きが改善したら、1.で緩めたロックナットを時計回りに締め付け、調整アダプタを固定します。

ブレーキワイヤーの調整(ワイヤーを外して張り直す)

アジャスターでの調整でブレーキの効きが改善しないときは、ブレーキワイヤーを外して張り直しましょう。
ブレーキワイヤーをさらに先にたどっていくと、ワイヤーをブレーキに固定している固定ボルトがあり、このボルトをゆるめることでブレーキワイヤーを外します。

  1. ブレーキの調整アダプタの位置を調整します。
    ブレーキワイヤーを張り直したあとブレーキの利き具合を調整できるよう、調整アダプタの位置を少し緩めておきます。
  2. ブレーキワイヤーの固定を外します。
    ブレーキシューを左手の親指と人差し指ではさんでタイヤのリムに押し付け、ブレーキにワイヤーを固定している固定ボルトをゆるめ、ブレーキワイヤーを外します。
    固定ボルトを10mmのスパナではさんで反時計回りに回します。
    ※ブレーキシューを抑えていないとブレーキが急に広がって危険です。
  3. ブレーキワイヤーを張り直します。
    ①ブレーキシューを左手の親指と人差し指ではさんでタイヤのリムに押し付け、ブレーキワイヤーを下に引っ張ります。
    ②ブレーキワイヤーの固定ボルトを10mmのスパナではさんで時計回りに回して、ワイヤーが緩まない程度に仮締めします。
  4. ブレーキの効きの確認と調整をします。
    ブレーキレバーを握ってブレーキの効きを調整します。
    ■ブレーキがきつい
    :ブレーキの調整アダプタを時計回りに回してワイヤーをゆるめます。
    ■ブレーキがゆるい
    :ブレーキの調整アダプタを反時計回りに回してブレーキワイヤー張ります。
    ※調整がすんだら、調整アダプタが緩まないようロックナットをしめておきましょう。
  5. ブレーキワイヤーの固定ネジを増し締めします。
    ブレーキの利き具合の調整ができたら、仮締めしていたブレーキワイヤーの固定ネジを時計回りに回して増し締めします。

リア(後ろ)ブレーキを調整してみよう

リア(後ろ)ブレーキの調整項目は以下のとおり

  1. ブレーキワイヤーの調整(アジャスターで調整)
  2. ブレーキワイヤーの調整(ワイヤーを外して調整)

ブレーキワイヤーの調整(アジャスターで調整)

リアブレーキレバーからブレーキワイヤーをたどっていくと、リアブレーキとの接続部にブレーキワイヤーの長さを調整する調整アダプタ、調整アダプタが動かないように固定するロックナットがあります。

  1. ブレーキワイヤーの調整アダプタを固定しているロックナットを、10mmのスパナでゆるめます。
    ロックナットをスパナではさんで反時計回りに回します。
  2. 調整アダプタを回してブレーキワイヤーの張り(長さ)を調整します。
    ■調整アダプタを時計回りに回す
    :調整アダプタがブレーキ側に動きブレーキ側に動き、ブレーキワイヤーが緩んでブレーキレバーの握り幅が大きくなります。
    ■調整アダプタを反時計回りに回す
    :調整アダプタがブレーキから離れていき、ブレーキワイヤーが張ってブレーキの握り幅が小さくなります。
    ※『ブレーキが効きにくい』ときは、調整アダプタを『反時計回り』に回しましょう。
  3. ブレーキの効きを確認します。
    ブレーキレバーを握ってブレーキの効きが改善したら、1.で緩めたロックナットを時計回りに締め付け、調整アダプタを固定します。

ブレーキワイヤーの調整(ワイヤーを外して張り直す)

アジャスターでの調整でブレーキの効きが改善しないときは、ブレーキワイヤーを外して張り直しましょう。
ブレーキワイヤーをさらに先にたどっていくと、ワイヤーをブレーキに固定している固定ボルトがあり、このボルトをゆるめることでブレーキワイヤーを外します。

  1. ブレーキの調整アダプタの位置を調整します。
    ブレーキワイヤーを張り直したあとブレーキの利き具合を調整できるよう、調整アダプタの位置を少し緩めておきます。
  2. ブレーキワイヤーの固定を外します。
    ブレーキワイヤーが固定されているリアブレーキのアームを指で前方向に引っ張りながら、固定ボルトをゆるめ、ブレーキワイヤーを外します。
    固定ボルトを10mmのスパナではさんで反時計回りに回します。
    ※ブレーキのアームを引っ張っていないとブレーキが急に後ろ方向に引き戻されて危険です。
  3. ブレーキワイヤーを張り直します。
    ①リアブレーキのアームを指で前方向に引っ張りながら、ブレーキワイヤーを後ろ方向へ引っ張ります。
    ②ブレーキワイヤーの固定ボルトを10mmのスパナではさんで時計回りに回して、ワイヤーが緩まない程度に仮締めします。
  4. ブレーキの効きの確認と調整をします。
    ブレーキレバーを握ってブレーキの効きを調整します。
    ■ブレーキがきつい
    :ブレーキの調整アダプタを時計回りに回してワイヤーをゆるめます。
    ■ブレーキがゆるい
    :ブレーキの調整アダプタを反時計回りに回してブレーキワイヤー張ります。
    ※調整がすんだら、調整アダプタが緩まないようロックナットをしめておきましょう。
  5. ブレーキワイヤーの固定ネジを増し締めします。
    ブレーキの利き具合の調整ができたら、仮締めしていたブレーキワイヤーの固定ネジを時計回りに回して増し締めします。

まとめ

自転車のブレーキが利きにくくなる原因は、ブレーキワイヤーが伸びてしまったか、ブレーキパッドが摩耗がほとんどです。
どちらも簡単なブレーキワイヤーの調整で、改善することができます。

でも大切なブレーキ、自分の手に負えないと思ったら迷わず自転車屋さんに整備をおねがいしましょう。

ブレーキの不良は自分だけでなく、周りを巻き込む事故につながります。
自転車は走ることより、止まることが重要です。

自転車はこまめにお手入れすることで、安全な移動手段となります。

自転車のブレーキがききにくいなと思ったら、ブレーキの調整にチャレンジしてみませんか。

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